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【04・家相と風水(4)】


 道教、特に老子の思想の中で、宇宙論とでもいうべき「道」が鋭かれています。元の時代に、道教(華北の全英教・江南の正一教)と結合して民衆の末端まで浸透していったのです。「風」は山に関係し、陰陽五行読に基づいて、気を溜める地形として後方に玄武の祖山、左に青竜山、石に白虎山、前に案山の朱雀を配し、これは北に亀、南は鳳凰、東は龍、西は虎というように、方位を陰陽五行説で表象する動物で示している。祖山を後ろ楯にして、左右の山に抱え込まれる地形が、都市・村落・住居・墓の建築に望ましい環境えられています。これが「気」を溜める地形なのです。風水には大きく分けて陰宅風水と陽宅風水が有ります。前者は墓地であり、後者は住居・都市を指しています。陰陽の生殖観に基づいて、風通しが良く乾燥している所が気の流れが良く、そこを基地として気の変形である骨を埋葬することが、一族の繁栄をもたらし、生気を受けた子孫が有能な人材を排出すると考えたのでしょう。
 さて、陽宅風水の善し悪しを判断するには、地勢・景観・水流・道路の方向・形状、位置、更には、付近の建物と樹木の種類などを考える必要があります。例えば、住宅は山の背や谷の出入口に建ててはならないの南には空き地が無いといけない、住宅の南には空き地が無いといけない、住宅は廃井戸の上に建ててはならない、住宅は袋小路に建ててはならない、といったことは誰でも容易に理解できるでしょう。このように、陽宅風水には多くの忌避があるのです。風水術というのは、この凶の要素〈土地〉吉に変える技術体系なのです。これらの術の中には、室内の改修も含まれ、現代でも十分に通用すると思われることが示されています。哲学的にも科学的にも根拠を持っているものが数多いのです。
 自然に人間の造る都市が、どのように自然の恵みを受けながら調和をしていくかを実現する技術が風水術だと育って良いでしょう。一口に言えば、風水思想は東洋的百科全書の知識体系であり、中国古代哲学、宗教学・人類学・歴史学・考古学・建築学・地質学などを包括したものです。文化とは、自然を破壊するのではなく、自然を模倣して成り立つのだという風水思想を、9年前の阪神大寒災の経験から深く共感する人も多いと思います。過年香港へ行き、アメリカの著名建築家ノーマン・フォスターの設計になる香港上海銀行に、風水の理論が生かされていることを知って驚きました。一階の通り抜け空間は、広間として解放したという理由だけではなく、一階に銀行のロビーを造ると南北の二方道路の間に障害物を造ることになり、敷地を走る「気のエネルギー」に支障を来すことになるという考え方だったのです。三階のロビーに上るエスカレーターも、角度を少しずらして気のエネルギーが逃げないようになっています。建物に入る人と出る人が向い合うと気が落ち着かず逃げるのでしょう。一階の広場は北の公園に連絡され、建物から海へ視界が開け、風水の説く「流水」に臨む敷地となっています.これからの街造りには、経済と効率優先のみではなく、伝統的な宇宙観である風水理論を、その空間に反映させ整合していくべきだと私は考えています。自然を破壊した近代都市神戸があの阪神大震災で神のたたりとでも言うべき自然の報復にあって、この風水思想を学んだ現在の私は、自然を破壊してしまうことが、特に金儲けの為に破壊することで、創作活動をしている私の心の内側にある大切な「元気」が壊されていくように感じる昨今なのです。

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